被災後数ヶ月がたち、土砂や被災家具の整理も落ち着いてくると、ボランティア活動も週末のみになったり、ニーズが発生した時のみの活動になったりします。そんな時は、WebサイトやFacebookで大勢に募集をかけるのではなく、事前登録制にして、内容や曜日に応じて活動可能な方だけに来てもらうやり方が一般的になってきています。
以下で紹介するボランティア登録とメール一斉送信の仕組みやノウハウは、朝倉災害ボランティアセンター(2017年九州北部豪雨)、厚真町災害ボランティアセンター(2018年北海道胆振地震)、長野市災害ボランティアセンター(2019年台風19号)で活用されています。
フォームから登録
ネット上のボランティア登録の際の登録フォームは、基本的にどのようなサービスでもよいですが、キントーンと連携したフォームブリッジかGoogleフォームが使用されることが多いです。
フォームブリッジを使用する場合は、そのままデータがキントーンに取り込まれます。Googleフォームや他のフォームを使用する場合は、最終的にCSVファイルに書き出して、キントーンに取り込むことになります。
フォームの作り方のコツですが、本当に集計時に必要な項目のみに絞ることをおススメします。
というのも、なかなか登録された生データは誤記や漏れが多く、のちのち様々な編集作業が必要となるためです。
データをきれいに整理
集計の前に、データをキントーンに取り込んで、重複や誤記などきれいにする作業をすることになります。いわゆるデータクレンジングとよばれる作業になりますが、たとえば、以下のようなあるあるが見られますので、そうならないための工夫も併記しておきます。
- 都道府県に表記ゆれ(→選択式に)
- メールアドレスをPC用とスマホ用と2回登録する。(→よく使用するもの一つに)
- 家族やグループで同じメールアドレスを使う。(→代表者のみ登録してもらう)
- 登録されたのか不安で何度も登録する。(→自動返信機能を使う)
- メールアドレスを間違って入力。(→自動返信機能を使う)
- そもそもメールアドレスを持ってない。(→入力必須フィールドにしない)
わかりやすくグラフ化
上記のような不整合をキレイにして、データの見える化を行います。
その結果、どの都道府県からの申し込みが多いのか、どの曜日に活動できる人がどれくらいの人数いるのかが見えてくるようになります。
そして、平日しか活動できない人に休日の活動案内を送らないようにするなど、活動可能日と活動可能エリアを絞ってからメールを送ることになります。
メールを一斉送信
キントーンといっしょにメールワイズ連携を使用することによって、とても簡単にメールを一斉送信することができるようになります。
キントーンで条件を絞ったら、ワンクリックでメールが立ち上がり、送信内容を記入して送信するだけです。
さらにその人と今までにどんなメールのやり取りがされているかなど履歴が残りますので、担当者が変わっても状況の把握がとても簡単です。
ただ、ドメイン拒否の設定がされている場合や"."や"-"が多用されているモバイル用のアドレスはメールが受信されずに戻ってくることが多いですので、必ず別の連絡手段は必要になります。